SE税理士 佐々木大の「中小企業だからできる!デジタルトランスフォーメーション」① 

①中小企業の強みを活かそう

中小企業では「大企業に比べて資金力がない」「デジタルトランスフォーメーション(DX)は自社には関係ないし、実行するのは無理だ」といった意見をよく耳にします。 

確かに、大企業と比較すると、中小企業はリソースや資金力に限りがあるため、デジタルトランスフォーメーションの最初の一歩である「デジタル化」の取り組みにすら消極的になってしまう側面はあります。 

しかし、実際には中小企業こそ、デジタル化により大きなメリットを得られる可能性が高いと考えています。 

ここで最も重要なのは、トップの決断です。

中小企業は意思決定のプロセスが比較的シンプルで、例えばトップが「デジタル化を進める」と決断すれば、迅速に全社的な動きに繋げることができます。

デジタル化は、デジタルトランスフォーメーションの最初の一歩です。

業務効率の向上やコスト削減、さらには新しいビジネスチャンスの創出を実現する力を持っていますが、その第一歩を踏み出すには、リーダーシップが欠かせません。

トップが率先してデジタル化の必要性を理解し、従業員に対してそのビジョンを明確に示すことで、従業員も安心し、協力して取り組むことができます。

また、中小企業は組織が大きくない分、意思決定から実行までのスピードが早く、変化に柔軟に対応できるという強みを持っています。

近年は安価で機能性の高いクラウドサービスも多く販売されています。

最低限の投資は必要ですが、工夫次第で、比較的少ない投資で生産性をアップさせる取り組みは可能です。

本コラムでは「そうはいっても具体的にどうすればよいかわからない」「一歩が踏み出せない」と考える中小企業経営者のために、わたしの経験をお伝えしていく予定です。

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執筆者: 佐々木 大(株式会社クロスディーズ 取締役、佐々木総研グループ代表)
九州工業大学大学院を卒業後、システムエンジニアとして活躍。その後、家業を継ぐため、税理士の資格を取得。現在は株式会社佐々木総研の代表取締役、西日本税理士法人の代表税理士として、事業承継・DX推進支援など、主に中小企業の経営コンサルティングに従事。会計系コンサルティング会社では珍しい「自前のエンジニア集団」を組成し、クライアントのDX推進を強力に支援している。