皆さんPowerAutomateDesktop(以下PAD)を活用した業務の効率化進んでおりますでしょうか。
最近、私がWebに公開されている複数のPDFファイルをPADにてダウンロードしようとした際にうまくいかず、躓いた点がありましたので本コラムにて改善策を紹介させて頂きたいと思います。
■最初に作ってみたフロー
まずは以下のようなフローを作ってみました。

図1のフローの流れは以下となります。
① ダウンロードしたいPDFが公開されているWebサイトを立ち上げる
② 立ち上げたWebページからPDFファイルのリンクをクリックしてPDFファイルを取得する(「ブラウザ自動化」カテゴリ-「Webページのダウンロードリンクをクリック」アクションを使用)
図1はタイトルにあるように「1PDFファイルをダウンロードする」想定のフローになります。複数ファイルのダウンロードといった繰り返し処理をさせたいフローを作成するコツとしてまずは1処理だけ行うフローを作ってみることがポイントです。実際にフローを動かしてみたところダウンロードしたいPDFファイルリンクはクリックされましたがダウンロードはされずにクリックされたPDFファイルがブラウザで開かれただけでした。
たいていのWebサイトではCSVやExcelファイルはリンクをクリックしてダウンロードできますがPDFファイルについてはダウンロードされずブラウザ上で開かれてしまいます。
■改善後のフロー

図2は改善後のフローで流れは以下となります
- ダウンロードしたいPDFが公開されているWebサイトを立ち上げる
- 立ち上げたWebページからPDFファイルのリンクの一覧を取得する
- ②にて取得したリンクの一覧を使用してダウンロードする(「HTTP」カテゴリ-「Webからダウンロードします」アクションを使用)
PDFファイルをWebページからダウンロードする際は「HTTP」カテゴリの「Webからダウンロードします」アクションを使用することがポイントとなります。
このアクションを使用することでWebページ内のリンクから直接ファイルをダウンロードすることができます。
■完成したフロー

図3は任意のサイトから複数PDFファイルをダウンロードするフローの完成形となります。(Webページからの情報の取得、繰り返し処理部分については割愛させていただきます)
今回はPDFファイルをWebページからダウンロードする際に躓いた点とその改善策について紹介させていただきました。皆さんも同じようなところで悩まれている場合は本コラムを参考にフロー作成を進めていただければと思います。

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執筆者: 村瀬 俊昭(株式会社クロスディーズ システム技術統括エンジニア)
前職では社内システムの運用、サーバーの監視、システム運用業務の構築、システム開発業務といった業務に幅広く携わる。2021年より株式会社佐々木総研にてロボットの設計・開発、社内SEとして従事している。釣りが趣味で、大のビール好き。