推論・計算・PC操作
進化するClaude Sonnet 4.5の実力

Anthropicは最新の大規模言語モデル「Claude Sonnet 4.5」を発表しました。従来のモデルが文章生成を中心に活用されてきたのに対し、今回の特徴は「推論」「数学」、そして「PC操作」の精度が一段と高まった点にあります。

PC操作については以前から一部のAIで可能でしたが、Sonnet 4.5ではその実用性が向上し、アプリの起動や設定変更などをより安定して任せられるようになりました。AIが知識を提供する存在から、具体的な作業を補助できる存在へと進化しつつあることを示しています。

さらに推論や計算能力も強化されており、複雑な数理問題の処理や業務シナリオの分析に活用できる可能性が高まっています。単なる答えを返すだけでなく、意思決定の一部をサポートできる段階へと近づいているのです。

ただし、機能が広がるほど新しい課題も見えてきます。PC操作の精度が高まったとはいえ、誤作動や意図しない挙動のリスクは残ります。便利さが増す一方で、利用する側にとっては制御や検証の仕組みを整えることが欠かせません。

Claude Sonnet 4.5は、生成AIの役割が少しずつ広がっていることを示しています。情報提供にとどまらず、一部の作業を補助できるようになりつつあります。ただし、こうした新しい機能をどのように実務に組み込むかはまだ検証が必要です。

用語解説

  • Claude Sonnet 4.5

Anthropicが発表した最新の大規模言語モデル。推論・数学・PC操作に強みを持つ。

  • PC操作機能

AIがアプリの起動や設定変更など具体的な作業を自動で行う機能。以前から存在したが、Sonnet 4.5で実用性が高まった。

  • 大規模言語モデル(LLM)

大量のテキストを学習し、自然な文章生成や推論を行うAIモデル。

  • Anthropic

OpenAIの元研究者らが設立したAI企業。安全性を重視したAI開発で知られる。

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執筆者: 綾部 一雄(株式会社クロスディーズ 代表取締役)

ネットワーク維持管理、システム開発、ベンダー調整のスペシャリスト。前職では、600名以上の介護事業所で、介護事業用ソフトの導入や契約の電子化、テレワークシステムの導入等に幅広くに携わる。2021年より、株式会社佐々木総研にて業務効率化のためのロボットや最新技術を活用した開発を行っている。